政令指定都市で働く職員の平均年収を、全国20市すべてについて比較しました。

数値は総務省「地方公務員給与実態調査」の平均給与月額から年収換算した推計値です。 換算方法はデータの出典と算出方法に記載しています。

政令指定都市20市 年収ランキング

順位 自治体 推計平均年収
1 川崎市 748万円
2 横浜市 742万円
3 大阪市 722万円
4 名古屋市 712万円
5 神戸市 708万円
6 さいたま市 705万円
6 相模原市 705万円
8 福岡市 698万円
8 京都市 698万円
10 千葉市 692万円
10 堺市 692万円
12 札幌市 688万円
12 仙台市 688万円
14 広島市 678万円
15 浜松市 668万円
16 静岡市 665万円
17 岡山市 662万円
18 北九州市 658万円
18 新潟市 658万円
20 熊本市 648万円

20市の平均は691.8万円、中央値は692万円です。

上位3市はすべて首都圏・近畿圏

1位の川崎市(748万円)、2位の横浜市(742万円)はいずれも神奈川県、 3位の大阪市(722万円)は大阪府にあります。 上位を占めているのは大都市圏の自治体です。

これは偶然ではなく、制度上の理由があります。 地方公務員の給与には地域手当という調整が入り、 民間賃金水準が高い地域ほど支給率が高くなります。 東京23区の20%を上限に、地域ごとに段階的に設定されているため、 同じ職務・同じ経験年数でも勤務地によって年収が変わります。

最下位の熊本市(648万円)と1位の川崎市の差は100万円ですが、 この差の大部分は地域手当の差で説明できます。 「熊本市が給与を低く抑えている」のではなく、制度がそう設計されているという理解が正確です。

政令指定都市は他の自治体より高いのか

当サイトに収録している自治体・機関の区分ごとに比較すると、次のようになります。

区分 件数 平均 中央値 最高 最低
政令指定都市 20 692万円 692万円 748万円 648万円
国家公務員(中央省庁等) 18 682万円 685万円 760万円 620万円
都道府県庁 47 657万円 650万円 812万円 608万円
市区町村 228 642万円 635万円 782万円 572万円

平均値では政令指定都市が最も高くなっています。 一般の市区町村(642万円)より50万円ほど上です。

ただし、これは政令指定都市の給料表が特別に高いからではありません。 政令指定都市は人口50万人以上の大都市に限られ、そのすべてが地域手当の支給率が高い地域にあります。 つまり「政令指定都市だから高い」のではなく「大都市にあるから高い」というのが実態に近い見方です。

ばらつきが小さいことに注目

もう一つ特徴的なのは、政令指定都市20市のばらつきが小さいことです。

標準偏差で比べると、政令指定都市が26.7に対し、 都道府県庁は35.9、市区町村は33.5、国家公務員は36.1です。 20市がいずれも大都市圏にあり、地域手当の水準が近いため、 差が出にくくなっていると考えられます。

都道府県庁は最高の東京都(812万円)と最低(608万円)で204万円の差がありますが、 政令指定都市は100万円に収まっています。 「どの政令市を受けるか」で年収が大きく変わることはない、と言えます。

数字を読むときの注意

  • これは推計値です。 平均給与月額 ×(12 + 4.45ヶ月)で年収換算しています。 期末・勤勉手当の支給月数は自治体ごとに異なるため、実額とは差が生じます
  • 在籍職員全体の平均です。新規採用職員はこれよりかなり低く、管理職はこれより高くなります
  • 職種による差は反映されていません。 一般行政職のほか、技術職・保育士・消防職などが含まれ、 適用される給料表が異なります
  • 退職手当・共済年金は含みません。 生涯収入で比較する場合はこれらを別途考慮する必要があります

関連する数値を見る